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Directed and Produced by
純谷吉松(Itoya Kichimatsu)


■2000年6月のニュース一覧
▼[2000.06.30]電話を壊す電話機としてのIP
▼[2000.06.29]トリコの匂い
▼[2000.06.27]パームデバイスの勝者は?
▼[2000.06.26]謎々スパム騒動記
▼[2000.06.25]あなたのプライバシー,何kg?
▼[2000.06.23]理想の園
▼[2000.06.22]スポットライトが眩しい
▼[2000.06.21]ツナガル力
▼[2000.06.20]生命力
▼[2000.06.18]深い海の底から死の淵から
▼[2000.06.16]もうひとりの私
▼[2000.06.15]inherent computer
▼[2000.06.14]見た目も重さも同じ,世界
▼[2000.06.13]アイオアの畑の向こう側
▼[2000.06.11]捨てていい価値観を捨てて
▼[2000.06.10]開かれた扉
▼[2000.06.09]穴は,塞がれるのか
▼[2000.06.08]心の中まで,すべて,すべて
▼[2000.06.07]ネットワークに,しゃべり続けろ
▼[2000.06.06]携帯電話というウェアラブル
▼[2000.06.04]ワイヤードの心の在り処
▼[2000.06.03]どこへだって,行けるんだ
▼[2000.06.01]thirdではなく,only oneとして

■2000年7月のニュース一覧
■2000年5月のニュース一覧

 
[2000.06.30]
  電話を壊す電話機としてのIP


 ▼NokiaとRealNetworksが提携、携帯機器向けOS「EPOC」版RealPlayerを開発(ImpressINTERNET Watch)
  http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/2000/0629/nokre.htm


 興隆極める携帯通信企業各社だが,さて,落とし穴はないだろうか。IPを積極的に取り入れているが,逆に,IPに食われる日は,来ないのか。

 携帯電話大手のノキア社とストリーミングソフト大手のリアルネットワーク社は28日,次世代携帯電話上で動作するリアルプレイヤーを開発することで提携した。ノキア製品向けのリアルプレイヤーが市場に出るのは2001年頃の予定。

 怒濤のごとき携帯電話の進化は,ストリーミングソフトのリアルプレイヤーに目を向けた。それはちょっと早すぎるという話もあるが(CNET Japanの記事),そう遠くない将来,携帯電話を片手に,街角で,ライブ映像を見たり,好きな曲を選択してストリーミングで聴き続けているような光景は,あり,かもしれない。

 携帯電話は,IP端末として生きる道を作っている。テキスト情報も動画も音声も,すべてがIPで電話にやってくる。そして,電話音声も同様にIPによってやりとりされるだろう。すべてを内包できるIPは,豊潤さを電話機にもたらし,そして電話機を駆逐していく。そして,無線IPネットワークがととのいさえすれば,電話局もいらなくなる。IP接続ができれば,電話を掛け合うことでできるんだから。秋葉原で買ってきた部品で作ったIP端末が電話としても機能する。で,NTTドコモのような有頂天な企業も,そこでデッド・エンド,なんだね。



 
[2000.06.29]
  トリコの匂い


 ▼Apple代表がハッカーと語る(MacWIRE ONLINE)
  http://www.zdnet.co.jp/macwire/0006/27/n_mhack.html


 来るべき巨像は,今までトリコにしていた者たちを,さらに鷲掴みにするほどの魅力を兼ね備えている。その形相が少しずつ現れてきている時だから,ぞくぞくするそのトリコの匂いに,浸っていたい。

 22日から24日まで開催されたマックハック会議15で,アップル社の代表がハッカーたちの質問に答えた。それにより,マックOS Xにユニックスのコマンド行が加える予定があり,デベロッパーがソフトをG4のアルティベック拡張に対応させることができるツールも提供されることが明らかになった。

 今年のマックハック会議は例年よりも,ちょっぴり興奮度が高かったという。その理由は,やはり,迫り来るマックOS Xという巨像への期待,嘱望によるもののようだ。ハッキングソフトコンテストでは,OS XのドックをOS9でむちゃくちゃに(^_^;)実現するものが優勝となった(MacWIRE ONLINEの記事)。ベースとなるユニックスの要素をすべて覆い隠すことも目標としているOS Xチームだが,はてはて,コマンドラインはどのように姿を現すのか。そしてコマンドによる操作と,アクアにより操作の連携はどのようになるのか。期待ばかりが膨らむ。

 マックハック会議には,アップル社の人間のほかにも,アドビのCEOが基調講演を行ったり,MSがIE5.5の最初のベータ版を公開したりと,ちょっと異質な雰囲気がある。ハッカーたちは現在のOSの一部を壊し,新たなものを公表し,それを皆が笑い飛ばす。マックは見た目が優しい分だけプログラムは難しいので,やはりそれは限られた者たちの場だったりする。そしてこの異質な雰囲気こそ,はまったらもうやめられないトリコの匂いを漂わせている。



 
[2000.06.27]
  パームデバイスの勝者は?


 ▼Sony leaks Palm-based device details(The Register)【英語】
  http://www.theregister.co.uk/content/1/11585.html


 VAIOスタイルのパームが発表間近となった。だが,それは通過点に過ぎない。他のデバイスメーカーは,明確な意志を持つことで,爆発的に成長するこの市場での勝ちを手に入れることができる。その,キーとは?

 ソニー社は今週,パームベースのマルチメディア対応ハンドヘルドコンピューターを発表する。その機器は青と銀のバイオ同様の配色で設計されている。メモリスティックスロットと操作するためのジョグダイヤルを持ち,ネットアセスのためのプラグインモデムはカードで別に用意される。

 日本での発売が正式発表されたハンドスプリング社のバイザーも評判は上々。価格もお手ごろで,その拡張性の高さは,デザインとともに魅力だ(って前にも同じことを書いたことを思い出しました)。ソニーパームのリークは以前からぽつぽつ出てたが,このThe Registerのネタ元は「ウォールストリート・ジャーナル」のすっぱ抜き。パーム・バイザー旋風は,もっともっと吹き荒れそうだ(Nikkei X86の未来の記事)。

 ソニーは,自分たちがこの市場に入ることで,マーケットは10倍になる,と主張している。いや,ソニーの力がなかったとしても,来年の今ごろには,10倍を大きく超えているだろう。私の勝手な予想では(^_^;),日本でのこのデバイスのキーはiモードとの連携。しなやかな連結によって,パームサイズデバイスは携帯電話の不備をすべて解消してくれる。ソニーのパームはマルチメディアに重心に置いているが,それは間違いだ。完全な,そして日本に根づいたネットワーク・パームを作ること。勝者はそれを成し遂げた者だ。



 
[2000.06.26]
  謎々スパム騒動記


 ▼一部ユーザーが記憶のないメーリングリストに登録される事件が発生(MacWIRE ONLINE)
  http://www.zdnet.co.jp/macwire/0006/24/n_spammail.html


 深みにはまるスパム騒動。被害者は誰? アップル? 不正アクセスを受けたサーバー管理者? スパムを受けた登録者たち? 責任を負うのは誰? ML送信用アドレスを抜かれた誰か? そして,不正アクセスを行った誰か?

 アップル関連のユーザーのメールアカウントに,記憶のないメーリングリストからのメールが配信される事件が発生している。メールアカウントが不正に流出し,無断で登録されたのではという憶測が流れている。ユーザーには,記憶のないメーリングリストから「不正なアクセス」という題名の届き,それに返信することで,すべてのユーザーにそのメールが配信されてしまう。

 MacWIREが号外として配信してきたのですが,伏せ字が多くてさっぱり訳がわかりません(^_^;)。ちゃんと載せようよ,混乱するだけぢゃん,MacWIREの登録アカウントが抜かれたのかと思いましたよ。実際は,どうもアップルの技術情報を扱うテックインフォ・メーリングリストに登録している人に関係ないメールがばらまかれたようです。興味のある方は,「bestboy」メールについてbestboy.netizen.or.jp情報収集ボードを参照して欲しいです。

 で,情報を整理すると…。岩手大学(トラブル説明のリリース)のサーバーが不正アクセスを受けており,管理者が不正アクセス者のメールアドレス(bb0045000320@bestboy.netizen.or.jp)を入手した。だが,そのメアドは,アップルのテックインフォMLの送信用アドレスだった。そのためテックインフォMLの登録者に,岩手大学のサーバー管理者から「不正なアクセスをしないように」というメールが配信された,という感じ。で,そのnetizenのメール配信サービスが5月で終了しているということで混乱した(実際はまだ利用されているようだ)。テックインフォMLの送信用アドレスがなぜ漏れたのか? どのように漏れたのか? 岩手大学への不正アクセス者がなぜその送信用メアドを利用したのか? テックインフォMLのアドレスと知っていて悪用したかの? 謎が謎を呼ぶスパム騒動。とりあえず,被害に遭われた方はご対処ください。きっと月曜日にはちゃんとした情報がまとめられるでしょうから,それを見てくださいませ(追記:アップルからのTech Info Libraryメーリングリストご登録の皆さまへ)。



 
[2000.06.25]
  あなたのプライバシー,何kg?


 ▼脅威モデルと抑圧体系(TidBITS)
  http://www.axes.co.jp/TidBITS-J/issues-j/TidBITS-jp-532.html#lnk3


 インターネットという世界は,その初歩にプライバシーという概念がなかった世界だ。ほんとに,まったくなかった。今さらそれを変えようとしても,及ばない部分もある。だが,それよりも,そこに住む私たちの意識が,いちばんそれを阻害している。

 すべての行動を監視しているビッグ・ブラザーに驚異を抱いている人もいる。だが,コンピューターの自由とプライバシー会議の基調講演では,さまざまな抑圧体系からプライバシーへの関心の薄さが説かれた。プライバシー過激論者と一般大衆との差は大きく,大衆はもっとシンプルなプライバシーツールでなければ使わない。

 常に繋がっているということは,常に覗かれる心配があるということだ。あなたが送ったメールは,幾多のサーバーを経由していくが,そのどこででもその内容を取り出すことは可能だ。それよりも大きな存在としてのエシュロン・プロジェクトがある。ネットワーク上のすべての情報をチェックしているという現代版ビッグ・ブラザー(過去記事12)。そんな中で生きていたとして,なにが自由なのか。

 し・か・し,だからといって,我々がなにをするというのか。メールを暗号化しても,相手にも手間をかけてしまうし,なにより盗み読まれて困るようなメールなど送ってない。マックOSのキーチェーンも結局煩雑になるだけなのでいまだに使ったことなし。ウェブ上のサービスが受けられなくなるからクッキーも受け入れざろうえない。重くなることが多いプロクシサーバーを利用するくらいなら,ちょっとぐらいログをとられたほうがましだ。な〜んて,プライバシーって重く考えたいけど,実は軽々と扱ってしまっているものなんですなぁ,私も(^_^;記事を読んで改めて実感)。



 
[2000.06.23]
  理想の園


 ▼MITとBell研がニューロンの活動を模倣する電子回路を発表(MYCOM PCWEB)
  http://pcweb.mycom.co.jp/news/2000/06/22/15.html


 140億の神経が繋がり,情報を瞬時に処理していく。人間の脳内と同じものが,今,電子回路上に,そして地球上に造られようとしている。

 科学雑誌『ネイチャー』の6月22日号に,大脳皮質のニューロンネットワークを模して設計された電子回路が発表された。人間の脳内では,ニューロンをつなぐシナプスがクモの巣のような構造を持ち,興奮信号と抑制信号で相互作用を行っている。

 人間の脳内には140億個のニューロン(神経細胞)があるといわれている。それがシナプスによって複雑に繋がり,その繋がりにより,情報を処理している。コンピューターの情報処理のカタチと,人間の情報処理のカタチを比べると,特別なプログラムが必要なく,処理を行う時間が一瞬で済む人間の脳は,情報処理の理想だ。ニューラルネットワークによる電子回路,発想としては古いが,実用は難しい。140億のニューロンの繋がりをどのように理論的に制御しているのか,想像もつかないからだ。

 だが,そのニューラルネットワークを,現在の,そして未来のワイヤードネットワークの姿と重ね合わせることは容易だ。『サイベリア』の著者ダグラス・ラシュコフは,地球上に配置された人間がネットワークで接続しあうことで,地球自体の意識が覚醒され,感情や知性を生み得るとしている。地球は,やっと理想の情報処理システムを手に入れた,ともいえる。



 
[2000.06.22]
  スポットライトが眩しい


 ▼PC Expoで各社がCrusoe搭載ノートPCを披露へ(ZDNet News)
  http://www.zdnet.co.jp/news/0006/21/transmeta.html


 ざわざわとした観客の声が静まり,開演のブザーの音が鳴り止む。一瞬の静寂,漆黒の闇となった舞台に幕が開く。差し込む光,世界を幻惑する光,嘱望の光,この舞台に時の息吹を起こす光,スポットライトが,眩しい。

 トランスメタ社は来週,ニューヨークで開かれるPCエキスポで,クルーソー・チップを採用するノートパソコンのメーカー数社を発表する予定だ。情報筋によると,IBMNECがクルーソーノートPCを披露する予定。

 すでにAOLとの絡みでインターネット端末でのクルーソー採用を発表しているゲートウェイ社も含めて,ビッグネームが取りざたされている。AMDがそうだったが,なかなか新興チップメーカーはメーカーからの信用を得にくい。わずかずつ信頼を築いていくのが普通とすると,クルーソーの採用メーカーは,驚きに値する。期待か,羨望か,はたまた時代の要望か。

 今こそ,日の下にさらされる日がやって来た。眩しすぎるスポットライトの中で,その破格の待遇に答えられるかどうか。秘密をなくしたトランスメタに当たる光は,何を映し出すか?(追伸。トランスメタにノートPCメーカーか集まるのを見て,なぜアップルが今までまともなノートPCを出そうとしなかったのか,の答えがないだろうか。すなわち,今までノートPCには,革命がなかったのだ,と)。



 
[2000.06.21]
  ツナガル力


 ▼TurboLinux、高性能並列クラスタリングソフト「enFuzion6.0」発表(MYCOM PCWEB)
  http://pcweb.mycom.co.jp/news/2000/06/20/05.html


 ネットワークは,1+1=2の世界ではない。その繋がりが生み出す力は,1+1を100にも,10,000にも変える。まだ誰も,感じたことがない力が,すでにそこには,ある。

 ターボリナックス社は20日,並列クラスタリングソフトの最新版「エンヒュージョン6.0」を発表した。エンヒュージョンは,複数コンピュータの並行処理により,スーパーコンピューター並の処理性能と高可用性を実現する。他のクラスタリングソフトと比べても,高性能・高拡張性を重視している。

 1台のコンピューターには,限界がある。システムは使われるごとに傷ついていく(内部的に,メモリが食われたり,ディスクの断片化が起きたり,など)。サーバー機などでもそれはまったく変わらないから困ったものだが,そんなときはクラスタリングは大きな力となる。数台のコンピューターに処理を分散化させることで,一台のコンピューターにかかる負荷が少なくなり,処理能力は1+1以上に大きくなる。また,たとえ1台がクラッシュダウンしても,他のコンピューターは動き続ける。または,運用機と待機機を用意し,運用機が止まった場合に待機機で運用を続けるフェイル・オーバーも有効だ。

 スーパー・コンピューターの能力とは比べ物にならないほど小さなマシンても,クラスタリングによって複数台が接続されることで,結果的にスパコンの能力をしのぐこともある。また,負荷の分散により,より安定した運用となることもある。そこにある,繋がる力は,甘美さを感じさせる。SETI@homeなどでも行われていることだが,インターネット上のすべてのマシンをクラスタリングできたら…,その力は,神をも凌ぐだろうか? な〜んて,考えたりして。



 
[2000.06.20]
  生命力


 ▼Metallica's New Album is Napster-Proof(BBspot)【英語】
  http://bbspot.com/News/2000/6/download_this.html


 途絶えぬ生命力というのはない。だが,途絶えさせられぬ生命力はある。ナップスターを見ていると,その力の恐ろしさと,面白さが堪えない。

 メタリカの新しいアルバムのタイトルは「これをダウンロードしろ(Download This)」。メンバーは「我々はナップスターの動きを止めることができないことを悟った。なのでナップスターで利用できるアルバムを作った」とのこと。このアルバムには55分の「Napster Begone」という曲と,19分のメンバーのインタビューが入っているだけだ。

 55分の曲ということは普通にエンコードすると56MB以上になるということで,落とせるものなら落としてみな,という感じでしょうか。まぁファンならそれを落とすぐらいなら買うし,ファンじゃなきゃそこまでして聞かないという感じですか(^_^;)。いろいろ大変ですね,げ〜じゅつかさんも。

 で,ほとんど毎日動きがあるナップスターだが,なんとメタリカスターというナップスター似のソフトが作られているという(^_^)。RIAAやミュージシャンからの攻撃で苦しくなっているナップスターが,中央サーバーを止められることも視野に入れ,グヌーテラ型にファイル供給を行い,ナップスターの使いやすさと機能を取り入れようというもの。制作者のいる英国ではかなり大きく取り上げられているようで,世界的な話題になりそうですな(^_^)。ナップスターは,いかなる弾圧にも潰されないだろう。それほど生命力は止めどない。その思想とともに,なくなることはない,絶対。



 
[2000.06.18]
  深い海の底から死の淵から


 ▼Benthosと米海軍、400フィートの海中からのインターネット接続実験に成功(Impress INTERNET Watch)
  http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/2000/0612/submarin.htm


 だんだんと暗くなっていき,静まり返り,自分の存在が急速に小さくなっていく…。そこで求めるものがある。今まで忘れていた糸をたぐり寄せるように,その繋がりを。

 海中作業機器を開発販売しているベントス社は,深さ400フィートの海中の潜水艦からメールを送る実験に成功したと発表した。実験では,潜水艦から陸地近くのブイにメッセージを送り,そのブイが陸地にメッセージをインターネットで送信した。

 海中は電磁波が伝わらないため,今まではどうしても,海上にアンテナを突き出さなければならなかった。ベントス社はならば音波にして地上まで届ければいいとして,それようのモデムを作った。深い深い海の底から届くメール,深海の彼方とのコミュニケーション,さて,どんな気分だろうか。

 死,を体験したという人の話では,死んでいくときというのは,深い深い海の底に沈んでいくような感覚だという。深海になど行く機会がないのでわからないが,まぁなんとなくわからなくもない。そして,死の淵で,人は本当に孤独を感じ,繋がりを求めるとも聞く。深い海の底で暮らすことがあったら,メールを送信するときの気持ちも,ちょっと変わるかな?(ニュースネタ元:すてっぷ ばい すてっぷっ! - Kerberos's WEBpage -さんm(_ _)m)



 
[2000.06.16]
  もうひとりの私


 ▼サイバー不倫にはまっている人はご用心(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20000615203.html


 ワイヤードでの,凶悪な自分,不誠実な自分,猥雑な自分,アンモラルな自分,淫らな自分。その,もうひとりの私がいるから,この世界は,そしてリアルの私も,生きるにたる。

 インフィデリティー・バスターズ・コムというウェブサイトでは,サイバー不倫を調査してくれる。逆にアリバイ・エージェンシーでは,不倫がばれないようにアリバイを作ってくれる。インフィデリティー・バスターズ・コムの創設者は「サイバー不倫は,時代の象徴で,まったく賛同できない」としている。

 ワイヤードという空間では,_わざと_別人格を装うというのは,よくあること。人はリアルの癖で,相手の容姿などを想像してしまうが,装っている別人格の裏を見抜くのは難しい。インフィデリティー・バスターズ・コムは,不倫相手を見つけるわけでも,不倫の証拠をつかむわけでもなく,誘って誘って乗ってくるのを待ってるだけ。不倫的な感情を持ったことがない聖人以外は,まぁ誰でも乗りそうな気がするけど…ねぇ。

 いつもと同じ仕事をこなしてから,風俗街で客をもてなすOL。自分を卑下しながら毎日単調に書類を処理し続けるが,日曜日には場外馬券売り場の外で自分の予想を熱弁とともにたたき売るサラリーマン。学校で終わらぬ嫌がらせを受けながら,巧妙に身分を隠して企業サイトのセキュリティーホールを攻撃するいじめられっ子。人間は必ずしも一人の自分でいる必要はなく,もうひとりの自分を持つことは,人生を「遊ぶ」ことだ。そして,遊びのない人生など,生きるに値しない。もちろん,それを「遊び」でなくしたときは覚悟が必要だが,ワイヤードでは,その自分を本当の自分とすることができる。思う存分,生きればいい。世界はそのためにあるんだから。



 
[2000.06.15]
  inherent computer


 ▼米Intel、視線やジェスチャでPCを操作する新技術を開発中(MYCOM PC WEB)
  http://pcweb.mycom.co.jp/news/2000/06/14/09.html


 ウェアラブル(着込んだ)コンピューターなんてつまらない。どうせなら,身体のすべてをデバイスとして使うコンピューターを考えたい。まるで,人間の体内にあらかじめ備えられていたかのような,"inherent computer"。

 インテル社は,PCがユーザーの目や手の動きを認識して動作する「コンピュータ・ビジョン・ライブラリ」を開発していると発表した。これはユーザーの視点を判断し,カーソルを移動したり,身振りによってプログラムを起動したりできる。

 キーボードやマウスという,よくよく考えればとっても不自然な入力装置は,いつなくなるのだろうか。これだけ,CPUも含めた全体的なハードウェアが爆発的に向上しているのに,入力装置は一向に変わらない。音声入力も,すべての作業に使うには,まだまだ一般的とはいえない。

 PCが視力を持つことで,と,記事は言い表しているが,これは逆に,人間がPCの「目」をなることと同義だ。自らの目をPCの目として,すべてを操作する。自らの目を入力デバイスのひとつとして使う。音声入力は,自らの口を入力デバイスとする試みだ。目も,口も,鼻も,手先も,すべてがデバイスとなり,脳が,心が,デバイスとなる。そして身体のすべてがデバイスとなったとき,人間は,次なる進化の過程を進む。



 
[2000.06.14]
  見た目も重さも同じ,世界


 ▼米研究所で核兵器データ行方不明に(NIKKEI NET)
  http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20000613CCCI009313.html


 うらぶれた中古パソコンショップで,かなりお買い得のハードディスクがあったので,買ってきた。つないでみたら,ファイルがある。お店の人が消し忘れたのかなと思って見てみたら,「NEST」「nuclear」「weapons」「secret」…。僕の手の中にある世界を,,,見るがいい。

 米国ロスアラモス国立研究所で12日,核緊急事態研究チームが作成した核兵器関連データが入ったハードディスクが,行方不明になっていることが明らかになった。そのデータには,米国が保有する全核兵器のデータが入っており,研究所は「極めて重要な事態」としている。

 きっとネットワークにも繋がっていなかったハードディスクだろうが,持っていかれては元も子もなし(^_^;)。核兵器は,大国同士が抑止のために持つものではなく,小国や,または小民族が,自らのポジションを示すための道具と変化しているが,それによって結局使われる可能性が,前より高くなっている。果たして誰が「X区」に入り込んだのか? なんの目的でハードディスクを入手したのか? スパイや秘密組織の陰が薄くなった現代でも,ちょっとドキドキする事件。

 問題は,米国の核情報のすべてが入ったハードディスクも,我が家のMP3でぱんぱんになったハードディスクも,見た目も重さも一緒だということ。最高機密保管所に置いてあるハードディスクと,iMacちゃんの横のハードディスクがほとんど見た目変わらないとしたら(^_^;),…なぁ〜んて世界は,簡単なものか,と,思えるなぁ。(ニュースネタ元:りんりんのサイエンスニュースさんm(_ _)m)



 
[2000.06.13]
  アイオアの畑の向こう側


 ▼人気沸騰、「とうもろこし畑を見守る」サイト(CNN.co.jp)
  http://www.cnn.co.jp/2000/TECH/06/12/cornsite.ap/index.html


 「僕は,すごい田舎で育ったんだ。見渡すかぎり田んぼが広がり,夏は青々とした稲が風の通り道を作り,秋は,黄金色の穂が揺れた。そんな景色を,子供の僕はととても嫌っていたが,今目を閉じると,あの時の景色がまぶたに映る。まるで地球の中心にでもいるかのような,風景の中で…」。

 畑のとうもろこしの成長ぶりを日夜映し出す,そんなホームページ「コーン・キャム」が人気を呼んでいる。1日に2万件のアクセスがあった日もあり,届いたメールは500通にのぼる。

 今(米国時間12日午前8時),トウモロコシ畑は雨を浴びている。日本も梅雨で,うちの窓の外も降ったりやんだりが続いている。アイオワの空と,東京の空では,あまりにも遠いが,その景色が目の前にあって,同じように雨が落ちていることは不思議だ。トウモロコシの成長は日に日に明らかだ。5月の初旬にはまだ土が多く見えていた畑は,今では緑が覆っている。

 もともとライブカメラは好きなので(過去記事),この畑の風景もかなりお気に入り(^_^)。子供のころは,家のまわりに畑や田んぼがいっぱいあったが,今はどこを振り返ってもそんなものはない。当時は気にもしていなかった,植物の息遣いが感じられるようだ。自動的にリロードもしてくれるので,飽きるまでデスクトップに置いときましょ(ちょうどテレホの時間は向こうは昼間だし(^_^)。



 
[2000.06.11]
  捨てていい価値観を捨てて


 ▼有名人に電子メールを出そう(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/business/story/20000609105.html


 東芝へのクレーマー事件もそうだったかもしれない。たのみこむもそこをうまく突いている。ここでは,リアルの価値観を持っている必要は,ない。

 企業や有名人が大勢の人々の意見を1通の電子メールでまとめて受け取れる,『C2B』(Consumer to Business:消費者から企業へ),あるいは『C2C』(common-folk to celebs:大衆から有名人へ)というサービスがトレンドとなりつつある。個人が企業や有名人と接する方法が変わってくるかもしれない。

 米国大統領が電子メールを受け付けているのは有名だ。クリントンは,まぁまぁ問題も多かったが,時たま「こんなメールが来ていた」と話に出した初めての大統領だったかもしれない。日本の総理大臣も,意見を求めている。小渕前首相が,子供から寄せられたメールに励まされたというのは泣かせる話だが(Yomiuri ON-LINEの記事),パソコンを使えないやつは日陰者だと口を滑らす森首相は,笑えます(asahi.comの記事)。わざとですか(^_^?)。

 リアルとの価値観の相違は,ワイヤードの大きな特権だ。とても価値があると思われているものが,ここでは大した意味を持たない。国民のアイドルよりもネットアイドルの方がもてはやされることもある。大上段でいる有識者が,あっけなく一方的にこき下ろされる場面も多く見られる。威厳を保ちたい人には扱いづらい世界だろうけど,だからこそ,本当の価値が見えちゃうんだな。リアルでは隠し通せるメッキも,ここではあっさりはがされる。そんな関係だから,やり取りも,スムーズに,なる?



 
[2000.06.10]
  開かれた扉


 ▼米Bell研所長、「未来のインターネット・通信」について語る(Impress INTERNET Watch)
  http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/2000/0608/bell.htm


 1年後,2年後なんて小さいもんじゃない。この先,何代にも受け継がれていく世界のために…,開かれた扉。扉は開かれたばかりで,その道は永遠に続く。(パクリ元はクラッシュ2000だったりします(^^ゞ)

 ベル研究所の所長が「ネットワークアジア2000」の基調講演で,未来のインターネットについて語った。それによると,通信コミュニケーションは「地球の外皮」となる。インターネットは,より知能指数が高まり,ソフトウェアエージェントが機能し,人間と情報の関係を大きく変える。

 手紙が物足りなくなった時代があり,電話が物足りなくなった時代があった。では,現在のネットワークはどうだろうか。そう,このネットワークは古くならない。それは,なぜか? 人間が起源のときから持っていた繋がりと,同義であるから,だ。目に見えなかったその繋がりを,具現化したものが,現在のネットワークだ。ただ,それだけのこと。

 切手を貼った葉書がなくなることがあろうと,電話線による電話が無くなろうと,…人間が滅びぬかぎり,このネットワークは消え去らない。人はこの具現化した繋がりなしでは,生きていけない。このネットワークが無くなるときとは,人間が一切の繋がりを拒否するときだ。1年2年先なんて話じゃない。何十年何百年,その先,ずっとこの地の進化とともに生きていくゆくのが,人間に課せられていた,あるべき姿なのだ。



 
[2000.06.09]
  穴は,塞がれるのか


 ▼iMac vs PB(CountMac)
  http://www.pascal.co.jp/countmac/kgkl2000/cm20000607.html


 プロ向けデスクトップ機と,プロ向けノートブック機,コンシューマー向けデスクトップ機と,コンシューマー向けノートブック機。その4つのターゲットに向けて,商品を提供している,はずだったが,やはり穴があるようで…。

 iMac販売店に行きお客さんを観察していると,iMacを見る客は,iBookやG4を見ず,デスクトップ機としてのパワーブックG3を見る。iBookは画面が小さく,重いので対象に入らないとし,なら持って歩くなら何を買うかと聞くと,多くがバイオと答えた。iBookを触る客は少なく,iMacほどのカリスマ性はないと実感する。

 iMacを真似した筐体のパソコンはいくつか見られたが,登場から1年もたとうというのに,エセiBookパソコンは現れない。まっ,あんなヘンテコなカタチのものを生産ラインに乗せるのは度胸のいることとも思う。だがそれは,CountMac様の云うように,iBookにはiMacの持っていたようなカリスマ性が欠けているから,か。確かに,コンシューマーには,ノートとしてのiBookと,アップグレード機としてのG4は,「弱い」のは,なんとなくみんな感じていることだ。

 プロの期待感を察すると,プロ向けノートとしてのパワーブックはまだまだ改善の余地がある。ジョブズの手から生まれたものではない,「前時代」の「遺物」でまだ商売ができているのだから,気楽なものだ。長らく新製品の発表のない凪の状態が続いたアップル。7月,ニューヨークでのマックワールドエキスポは,新しいなにか,のための舞台が調っていると見てよさそうだが…さてさて。(追記:MacWIRE定点サイト観測にあるGo2Macの記事は今日の記事とリンクしてます(^_^))。



 
[2000.06.08]
  心の中まで,すべて,すべて


 ▼個人のハードディスクまで検索するエンジン登場へ(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/technology/story/20000607302.html


 君の心をすべて手に取れたら,どんなに楽なことだろう。顔の表情に出ない,心の中の感情のひとつ,ひとつ。すべてを知りえたとき,そこにあるのか,理解か,断絶か。

 5日,設立されたポインテラ社は,ナップスター型のファイル共有と検索システムを,個人のハードディスクのすべてのファイルに広げ,ポータルサイトがそれを使用できるようにする。すなわち検索結果として,個人のハードディスクの中身へリンクをはるもの。ユーザーは,ヤフーでサイトを検索するのと同じように,世界中のハードディスクから希望のファイルを取得することができる。

 サイトの検索エンジンでは大量のゴミに戸惑わされる。ポインテラにも同様の不安があるが,検索のためのインデックス作成技術が,この技術の「核」だという。検索だけなら,グヌーテラだけでできる。その共有するファイルのインデックス作成の技術を売りに出しているといっていい。もし,インデックスが適切であれば,共有されているすべてのハードディスクの,恐ろしいほど膨大なデータ(5億個のハードディスクとポインテラ社は見積もっている)が,ひとつの掌に乗っかっている,という感じ。その思想は,とても興味深い。ネットワークの究極の目標,その到達点が,そこにある,のか?

 だが,人は本質的にわかりあえないところで,お互いが繋がっている。逆にいうと,すべてをわかってしまったら,相手の知ってはいけない部分まで知ってしまう。そして,その結果,繋がりを維持できなくなる。知らないで幸せなことは,多い。秘密は,心を守るための大事な武器とも云える。もちろん共有ファイルは選択できるが,その共有ディレクトリから,PC全体への入口を作り出せる可能性は残る。さて,あなたのハードディスクの中身の秘密の部分,どう?



 
[2000.06.07]
  ネットワークに,しゃべり続けろ


 ▼増えるボイスポータル――Web検索と音声が合体(ZDNet News)
  http://www.zdnet.co.jp/news/0006/06/voice.html


 24時間,しゃべり続けろ。なにが欲しいのか,なにを求めているのか,なにが嬉しいのか,なにが辛いのか,なにを叫びたいのか。

 ビーボーカル社は,ドライバーにマップクエスト・ドットコムの地図情報を音声で伝えようとしている。そして,その近くの店舗などを紹介し,手数料を得る。テルミーネットワークス社は,レストラン情報,株価情報などをフリーダイヤルで伝える。検索はウェブを使って行われ,ウェブにアクセスすることでパーソナルプロファイルを作っておくこともできる。このようなボイスポータルは,今非常に増えてきている。

 情報を伝達する手段として,一番楽なのはもちろん視覚だが,聴覚,耳による伝達ということもそれほど困難ではない。ネットワークは広帯域幅に向かっているが,動画などよりも音声の伝達の方がたやすい。多くの「声」がネットワーク上を行き交う,という状況は,ハード的な機能(マイクが付いていて,音声ソフトウェアがある,こと)さえ調えばすでに可能だ。

 ネットワークは,唖の集まりではない。言葉をしゃべるという一種の「快楽」は,この世界でも変わらない。世界中で行われているチャットの文字の量で世界がつぶれてしまう前に,音声を獲得することが必要だ。パソコンに向かって話しかけるなんて馬鹿馬鹿しいという人もいるかもしれないが,それはネットワークの入り口でしかなく,想像も付かないほど多くの,そして多様な聞き手(人でなく検索システムやセキュリティーシステムかもしれない)が,そこにいるんだから。



 
[2000.06.06]
  携帯電話というウェアラブル


 ▼セガとMotorola、インターネット携帯電話機を共同開発(Nikkei BizTech News!)
  http://biztech.nikkeibp.co.jp/wcs/show/leaf?CID=onair/biztech/biz/103807


 携帯電話はさらに小型化し,だが処理する情報量は膨大となり,常に保持者と連携する機器となる,可能性がある。それは,パソコンを見捨てた,ウェアラブルのカタチ,か?

 セガ・エンタープライゼス社モトローラ社は,インターネット対応の携帯電話機のAPIを共同開発することで提携することを,5日に米国で発表する。これはJavaに対応したAPIで,セガの画像処理技術がいかされる。

 携帯電話がより高機能,高性能となるに連れ,携帯電話にもOSが必要となる(もちろん今の携帯電話にもOSは組み込まれているが)。そしてそのOSの根幹部分となるAPI等の開発という分野で,両社の価値は一致した。モトローラは,追いつけないノキアとの差を一段跳びに越えて,主導権を得ようとしている。セガにとっては,これは携帯電話の開発ではなく,ネットワーク端末としての開発だ。そこでの画像処理技術を取得できれば,すべてのゲーム(もちろんネットゲー)の核を持つことと同義だ。

 携帯電話はいち早く,ウェアラブル・コンピューターの現実を見せてくれている。目に見えぬほどスマートに,透過性をもってもうひとつの世界を,常に,現出させる。この前まで私たちは,ノートパソコンがどんどん形を変えてウェアラブルになると思っていたが,それはいつからか,携帯電話に置き変わった。1年ちょっと先の携帯電話のプログラムコードにセガの名前があるとしたらそれは,意味深きもの,だ。



 
[2000.06.04]
  ワイヤードの心の在り処


 ▼利用増えるオンラインセラピー(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20000531203.html


 「ピッチャーマウンドにいると,なんか孤独を感じるんだ」というチャーリー・ブラウンに対して,あれこれ云いながらも結局は「うじうじしてるんぢゃないわよ」とお尻をけっ飛ばしていたルーシーだが,…オンラインセラピーの在り処,ワイヤードの心の在り処とは別次元の話でしかない。

 先週,医師と患者の代表者たち『インターネット・ヘルスケア連合』が,オンラインセラピーに対するガイドライン『電子衛生の倫理規定』を発表した。規定では,300近くあるとされるサイトに対し,関連企業を明らかにし,患者のプライバシーの保護を求めている。ニュースグループでは心に悩みを持つ相談者に,商品購入の宣伝メッセージが多数見られる。

 記事にいきなりスヌーピーの話が出てくるのはセンスがいいですね(^_^)。スヌーピーが連載されだしたころ,まだセラピーという職業は一般的と呼べるほどではなく,いわばルーシーは世界で初めての名の知れたセラピーだった(^_^ゞ。で,実際にセラピーになった人に聞くと,はじめてセラピーを知ったのは,子供のころに読んだスヌーピーの中のルーシーだというのが多数とのこと。だが,圧倒的に心病む者がいる現代を,チャールズ・シュルツは想像していたわけではないだろうが。

 まず矛盾。ワイヤードで人はリアルと同じ心を持っているか? もし,別の心で行動しているのだとしたら,それは相談のメールの言葉にも現れてしまうかもしれないし,ワイヤードの心がリアルの心の悩みの大事な部分をひた隠しにすることもあるだろう。対面・電話の方が勝るというのは当然のことだ(_リアルの_悩みなんだしね)。ワイヤードという空間は,人が心の奥底に眠らせている部分を解き放つことができる(そのためにある?)。それは,病んだ部分かもしれない,罪を負う部分かもしれない,リアルのセラピーに決して見せられない部分かもしれない。ここを蠢く心は,リアルのセラピーでも,探ることが難しい。新しい,学問が必要だ。



 
[2000.06.03]
  どこへだって,行けるんだ


 ▼2001年がストリーミングメディアの年になると見る理由(ZDNet News)
  http://www.zdnet.co.jp/news/0006/02/berst2.html


 今日も今日とて,「卵の館」をデスクトップの片隅において…。成長しないなぁ(^_^;)。

 今まさにストリーミングメディアが急成長しようとしている。2500のインターネットラジオ局が存在し,インテル社エキサイト・アットホーム社などがそれにフォーカスしている。内容が多様化しており,ニッチオーディエンスのものもある。ストリーミングメディアは,お気に入りのオンラインアプリケーションの仲間入りを果たすだろう。

 インターネットがまだまだこれほどの大きさを持っていなかったとき,話題のひとつとなっていたのが,ケンブリッジ大学のコーヒーサーバーのウェブカメラだ。研究室内で,コーヒーが残っているか確かめたい,でも実際に行ってないとやだなぁという感じで設置されたウェブカメラ。説明で設置者が「たいしておいしいコーヒーでもない」と書いているが,とんでもない数の世界中の人がアクセスし,私も,その一人だった。今のモデムの何十分の一の速度しかなかったモデムで,何度もアクセスしたのをおぼえている。

 関係があるはずもないコーヒーメーカーだったが,その風景は,インターネットの楽しさを教えてくれた。テレビなどのメディアはそんなものを24時間映していたりはしない。自分の知らない地,しかもとっても無意味な地に,足を運べる楽しさ。現在のストリーミングはそれがちょっとだけ発展したに過ぎない。そして,楽しさは変わらない。どこにでもいける自分を,嬉しく思わせてくれる。自分が,生涯の間に行ける場所は無限にある,と知らしめてくれる。



 
[2000.06.01]
  thirdではなく,only oneとして


 ▼ゲートウェイとAOL、インテルを無視してトランスメタ採用(CNET Japan)
  http://japan.cnet.com/News/2000/Item/000531-1.html


 敵を考えているうちは,すでに敵の下にいるに過ぎない。アップルの徘徊もそこから始まっていた。インテルとAMDの3番手ではなく,唯一の存在としての道。あとは,その2社が,今度はトランスメタを敵とするだけだ。勝負付けは,もうすんでいるのかも,しれない。

 ゲートウェイ2000社アメリカ・オンライン社は30日,発売を予定しているインターネット機器のCPUに,トランスメタ社のクルーソーを採用すると発表した。半年ほど前のCPUの供給不足の問題で,インテル社とゲートウェイの間には亀裂が生じている。今後,インターネット機器にフォーカスするインテルには,大きな痛手となった。

 ゲートウェイは当然,ハードウェアメーカーだが,PCメーカーという呪縛からは逃れたいという気持ちがあった。そしてそれは,ほとんどすべてのハードウェアメーカーが持っているものだ。すなわち,インテルともMSとも関わりを持たなくてよいものをつくりたいという,自由への願望。そのための手段として,AOLとトランスメタはあまりにも高貴な存在,だったのかもしれない。いや,高貴という言葉が間違っていたとしても,インテルとMSから離れられる土壌ができてきた,という確信はあるに違いない。

 そしてその確信は,トランスメタにうまく働いている。AMD社が真っ正面からインテルに勝負を挑み,数々の苦難を受け,正当な評価を得るまでにとてつもない時間を費やし,それでもまだ,インテルのブランドを崩せずにいる。だが,トランスメタは,その勝負の無意味さを心得ている。インテルがまだいる世界を壊すには,別の戦略が必要だということを知っている。その世界でオンリーワンとなれば,勝負はつくのだ。




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